ポルトフィーノの昼下がり。日差しが石畳に反射し、港に浮かぶヨットのマストを白く輝かせる。ジェラートを片手に歩く人々も、どこか上品さが漂う。そんな街で、Tシャツと短パンでは少し物足りない。かといって、ジャケットを羽織るには陽気が良すぎる。
夏の装いに、新しい選択肢が加わった。ショーツ・セットアップだ。
それは、シャツとショーツを同じ生地で仕立てた、究極にシンプルでいて、計算されたスタイル。リラックスしているのに、だらしなく見えない。むしろ、リゾートに慣れた大人の余裕さえ感じさせる。シアサッカーのドライな肌触り、リネンの豊かな風合い。素材が良ければ、着こなしは自ずと決まる。
夏のワードローブに一枚加えるだけで、週末の過ごし方が変わる。そんな力を持つ、5つのブランドを厳選した。
都会の喧騒を離れるための、イタリアンクラシック

Boglioli シアサッカー セットアップ
イタリアのサルトリアが作るセットアップは、空気を纏うように軽い。肩パッドのない柔らかな仕立てで知られるボリオリ。そのシアサッカーは、肌に触れるたび、ドライな質感が心地よい。ネイビーとホワイトのストライプが、夏の強い日差しに涼しげな印象を与える。これを着て、太陽とレモンの香り。夏の南イタリア、アマルフィ海岸を巡る極上バカンスに出かけるのもいい。
ジェームズ・ボンドが愛した、リゾートの品格

Orlebar Brown リネン セットアップ
映画『007』でジェームズ・ボンドが着用したスイムショーツで名を馳せた、ロンドン発のリゾートウェアブランド。彼らが作るリネンのセットアップは、まさに「泳げるくらい仕立てがいい」。洗いざらしの風合いが魅力のシャツと、美しいシルエットのショーツ。足元は素足にエスパドリーユで、気取らずに仕上げたい。リゾートの夜、少しだけドレスアップしたい場面にも応えてくれる。
東京の街に馴染む、クリーンな機能美

United Arrows 別注 テクニカルファブリック セットアップ
日本の美意識を編集するユナイテッドアローズ。彼らの別注モデルは、常に時代の半歩先を行く。例えば、吸湿速乾性に優れたテクニカルな素材で作られたセットアップ。一見すると上質なウールのようだが、驚くほど軽く、シワにもなりにくい。週末のドライブから、気の置けない友人とのディナーまで。都会のあらゆるシーンに、この一枚が寄り添う。
素材が語りかける、日本の静かな贅沢

AURALEE ウォッシュドフィンクスツイル セットアップ
世界中から厳選した原料と、日本の卓越した生産背景。オーラリーの服は、まず素材に触れてみてほしい。しなやかで、滑らかなエジプトの超長綿「フィンクス」を高密度に織り上げたツイル。何度も洗いをかけたような、こなれた風合いが特徴だ。足元には、ショーツにもスラックスにも。夏の足元を格上げする、大人のグルカサンダルを合わせるのが今の気分。
人生を豊かにする、究極の日常着

Brunello Cucinelli コットンリネン セットアップ
「クワイエット・ラグジュアリー」を体現するブルネロ・クチネリ。その哲学は、ショーツ・セットアップにも息づいている。コットンとリネンの混紡生地は、極上の柔らかさと上品な光沢を持つ。何気ないデザインに見えて、計算され尽くしたシルエットが、着る人を格上げする。決して主張しないが、わかる人にはわかる本物の価値。こんな服を、リゾートの夜を洒脱に彩るために持っておきたい。
VALEGIAの視点
ショーツ・セットアップは、単なる夏のファッションアイテムではない。それは、リラックスすることと、自分を律することのバランスを知る、大人のための新しいユニフォームだ。
堅苦しいルールから解放され、自分らしいスタイルで夏を過ごす。この一枚が、その自由をくれる。パートナーと色違いで揃え、シェアするのもいい。そこには、言葉以上のコミュニケーションが生まれるはずだ。
この記事はアフィリエイトリンクを含みます。
